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奈良教育大学名誉教授・奥田喜八郎先生による「奈良県英語ゼミナール 第9号」 発売中!
奈良教育大学名誉教授・奥田喜八郎先生による
「奈良県英語ゼミナール 第9号」 発売中! 奈良教育大学名誉教授・奥田喜八郎先生のゼミナールに対応した、小冊子の第9号が発売になりました。
英語教育活動について論じられていますので、ぜひお買い求めください。 <著者のことば> 英語に興味ある読者のみなさんへ! 英語習得の基本の基本は、「アルファベット26文字」です。 理由は、この26文字にはイギリス人たちの英知が構築され ているからです。前「第8号」に紹介しておきました母音字 と、子音字の図表を再度ご覧ください。 母音字は、A, E, I, O, Uの5文字です。しかし、R, W, Y も また母音字にも子音字にも使われます。これらは別に「半母音 (semivowels)」といいます。これは後述します。 「母音」には、現代では、短母音、長母音、二重母音、三重 母音、弱母音の5種類があります。がしかし、ここでは「短母 音」「長母音」「二重母音」の3種類を取り上げます。理由は、 古典ギリシャ語も、またラテン語も然りであるからです。 古典ギリシャ語のアルファベットは、24文字です。 この24文字を踏まえて、母音字と子音字があるます。稿を 改めて後述します。 まず、古典ギリシャ語の母音には短母音、長母音、二重母音 の3種類です。短母音は、 文字 発音 発音上の注意 Αα [ア] 日本語のア。 Εε [エ] 日本語のエ。 Ιι [イ] 日本語のイ。 Οο [オ] 日本語のオ。 Υυ [ユ] 半母音的なユ。 などです。長母音は、 文字 発音 発音上の注意 Αα [アー] 日本語のアー。 Ηη [エー] 日本語のエー。 Ιι [イー] 日本語のイー。 Ωω [オー] 日本語のオー。 Υυ [ユー] 半母音的なユー。 などです。このように、10の母音は7つの文字で表されます。 長母音は短母音の約2倍です。それに、二重母音は、 文字 発音 発音上の注意 αι 「アイ」 日本語のアイ。 ει 「エイ」 日本語のエイ。 οι 「オイ」 日本語のオイ。 υι 「ユイ」 半母音的なユと日本語のイ。 αυ 「アウ」 日本語のアウ。 ευ 「エウ」 日本語のエウ。 ου 「ウー」 日本語のウー。 ηυ 「エーウ」 日本語のエーとウ。 以上です。 ラテン語のアルファベットは、23文字です。 この23文字を踏まえて、母音字と子音字があります。稿を 改めて、後述します。 次にラテン語の母音を見てみましょう。母音には、古典ギリ シャ語と同様に、短母音、長母音、二重母音の3種類です。 短母音と長母音をまとめてみると、以下の通りです。 <短母音> <長母音> 文字 発音 文字 発音 a 「ア」 ā 「アー」 e 「エ」 ē 「エー」 i 「イ」 ī 「イー」 o 「オ」 ō 「オー」 u 「ウ」 ū 「ウー」 y 「ユ」 ӯ 「ユー」 などです。二重母音は、 文字 発音 ae 「アエ」 au 「アウ」 ei 「エイ」 eu 「エウ」 oe 「オエ」 ui 「ウイ」 以上です。 思うに、英語のアルファベット26文字は、古典ギリシャ語 アルファベット24文字をもとに、ラテン語アルファベット23 文字を経て、誕生したものです。 英語のアルファベット26文字を踏まえて、母音字と子音字が 創造されました。これは、イギリス人の英知の宝物です。 英語の母音もまた、もと古典ギリシャ語の短母音、 長母音、二重母音が、ラテン語のそれを経て、古英語に影響 を与えたものだと思われます。 A ā /ei/ same「二重母音」 E ē /i:/ seat「長母音」 I ī /ai/ rice「二重母音」 O ō /ou/ boat「二重母音」 U ū /u:/ cool「長母音」 A ă /æ/ hat E ĕ /е/ get I ĭ /ı/ big O ŏ /α/ god U ŭ /ʌ/ bus U ŭ /u/ book つづく
【関連リンク】 ●「奈良県英語ゼミナール 第8号」 詳細記事 |
公開日/2015年05月01日
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