4月号 2020.4.1啓林堂書店 https://books-keirindo.co.jp/
最近 AI という言葉をよく耳にする。 AI と聞くとすごくハイテクで便利、という印象が先行するのだが、では AI を説明してみてください、と言われるとあまり自信はない。
AIとは何だろう。そもそもどんなものなのだろうか?
今回ご紹介するのは累計200万部突破の大人気シリーズ、「学校では教えてくれない大切なこと」の最新刊、『 AIって何だろう? 人工知能が拓く世界 』(旺文社)。子ども向けだが、マンガも交えた豊富なイラストと解説が理解の手助けをしてくれ、大人にも楽しく分かりやすいものとなっている。
AIの技術が発達したAIランド島(じま)。主人公のじん子ちゃんは、島に住むファジ井先輩、ゴリさん、なっちゃんたちとの交流の中でAIについて学んでいくのだが、様々な問題がじん子ちゃんたちを襲って・・・?
まずAIとはそもそも人工知能のこと。ロボット本体ではなく、人間で言う脳の部分がAIにあたる。イメージで万能だと思われがちなAI。だが、最初から何でもできるわけではない。まずは人間がAIに情報を与え、学習させる必要がある。データを蓄積させていくことによって、やがてAIは学んだ範囲から正しい答えを導けるようになっていく。だが、それには膨大な時間と手間がかかるため、これまでは実用的ではなかった。
そんなこともあり、現在のAIブームは第3次AIブームと呼ばれている。随分昔に第1次、第2次のブームがあったのだが、その際はコンピュータにさせることの限界や、コンピュータへ学習させる人間の手間と膨大な時間がネックになり、ブームで終わってしまったのである。そこで近年注目されているのは、AIが自分で学び、学習していくという新たな方式、ディープラーニングだ。人間があらかじめ学ばせる範囲を指定しておく必要はあるが、指定された範囲内でAIが必要な情報の特徴を捉え、自分で考え学習していくのである。
ではこれでAI万々歳かというと、そう簡単に片付かない。今度はAIが導き出した答えが本当に正しいのか、人間の判断がつかない、という事態が想定されるようになったのである。
よくSF世界などではAIの反乱が描かれる。AIが暴走し、人間に危害を加えるという話は皆さんも一度は聞いたとがあるだろう。だが、本来AIとは人間が制御しているもの。AIが人間相手に勝手に悪さを働くということをは考えづらく、暴走なんてしない、と主張する人もいる。本書を読み進めた上で、あなたはどう思うか考えてみて欲しい。
AIの入門書に最適! 何だか難しそう…と、二の足を踏んでいた方にこそ、ぜひ本書を読むことをおすすめする。じん子ちゃんとゴリさんたちとのかけあいにも、ついくすり、としてしまうはず!
「 高すぎ? 安すぎ !? モノのねだん事典 」 【ポプラ社】大澤裕司/文 死後くん/絵
身の回りにあるさまざまな「モノ」の値段はどうやって決められているのだろう? 動物園のキリンがライオンより高額な理由は? 金メダル銀メダルに比べて、銅メダルの価格はあまりにも安い?そんな値段にまつわる面白知識を楽しみながら学べる本となっている。なお、全体を通して見てみると学校の備品は意外と高価なものが多いことに気づく。理科室にある実験台は特注品! 人体模型は中身が細かく詳しいものほど値段が張るのだそう。しかし、一番意外なものは体育館にあった。跳び箱やマットも高いが、えっ、そんなものが! と驚くものが一つ紹介されている。最後のあとがきには、本書の本の値段についても触れられていた。本が様々な人の手を渡って、私たちの手元に届いているのだと改めて実感する。ぜひ目次で気になったモノの値段から、読み進めて行ってみては?
≪今月の担当≫ 新大宮店 店長 北浦文三
先日、実家に所用で帰った時、自分の部屋を少し片づけてと母親に言われた。 物が多く何から手を付けていいかわからない。釣り道具も出てきた。ガンプラの箱(未開封)も捨てられない。もちろん本の整理は思い出にふける時間もプラスされて、全く進まない。父の本棚にも無理やり押し込んである本まである。そこに、自分の名前の由来になった本を見つけた。なんかこう、もどかしい気になる。もうちょっと息子の名前に意味を持たせる気にはならなかったのか、父よ。今は気に入っている名前だが、小さい頃は苦労したんだよ。 生前贈与、形見分けということでその本はこっそりもらって帰ることにした。
まだ朝の冷え込みは残っていますが昼間は随分暖かくなってきました。読書の季節には最適! と言いたいところですが、春は「春眠暁を覚えず」。眠気に勝てず気づけばよく眠ってしまっています。
◆外商部おすすめの児童書・奈良本のご紹介◆
啓林堂書店ホームページ・外商部ページ( https://books-keirindo.co.jp/gaisyoubu/ )にて、更新中の「外商部おすすめの奈良本」「おすすめ児童書」をご紹介!
おすすめ児童書
『 ねこのピート はじめてのがっこう 』 【ひさかたチャイルド】
エリック・リトウィン/作 ジェームス・ディーン/絵 大友剛/訳 長谷川義史/文字画
ねこのピートははじめてがっこうに行って、はじめての体験をします。はじめてってとっても不安。いいえ、「かなりさいこう!」とピートは教えてくれます。大人でもはじめてってドキドキしますよね。この絵本を読むとさいこうな勇気をもらえます。
外商部おすすめの奈良本
『 よみがえる白鳳の美 薬師寺東塔解体大修理全記録 』
【朝日新聞出版】 加藤朝胤 鈴木嘉吉 ほか/著
「凍れる音楽」と讃えられ、創建以来の優美な姿を保つ薬師寺東塔。全解体し、再組み立てを行う大修理が2020年に完遂。文化財保存関係者、建築史、年代学、美術史、考古学、歴史材料科学等の研究者らが貴重な知見をわかりやすく解く。
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