啓林堂書店メールマガジン

感動する地図帖 2025.2.24

2月号 2025.2.3

啓林堂書店 https://books-keirindo.co.jp/

感動する地図帖

先月から紹介したくてうずうずしていた本がやっと重版したのでご紹介。

ご紹介するのは、「感動する地図帖 世界って面白い!となる100テーマ」(日経ナショナルジオグラフィック)。

本書の特徴は徹底したビジュアル特化。個性豊かな100の各テーマを、色分けされた世界地図によって読者の視覚に訴えてくるところにある。

 

取り上げられている一風変わったテーマを一部紹介してみたい。

まずは「マクドナルドのない国」。おなじみのファストフード店を世界地図に示してみようという試みが、まず面白い。

マクドナルドカラーに合わせてか、世界地図は黄色と灰色の二色でマクドナルドの有無が示される。当然アメリカは入っていて、やはりこの地域にはないな・・・と納得する一方で、意外な地域にもマクドナルドが進出していたりと、少し予想と異なるところもあった。皆さんもぜひ予想してから、本ページを楽しんでみて欲しい。

 

数あるテーマの中で、私が特に面白かったのは「世界のコンセントの形」だ。

世界各国のバリエーションに富んだコンセントの形の勢力図を拝むことができ、本書ではAタイプからNタイプのコンセントの形が紹介されている。日本で使用されているコンセントの形が世界では主流なのかと思いきや・・・?

それぞれの形が採用されるに至った経緯も気になるところだ。

 

他にも、「人口10万人当たりの囚人の数」「宗教の開祖の出身地」「有毒生物の多い国・地域」など、興味のそそられるテーマが紹介されている。「東京圏よりも人口の少ない世界の国・地域」の世界地図を見た際、日本の、特に東京圏の、人口がいかに一か所に密集しているかを改めて考えさせられた。人口が多すぎる。

 

このテーマで本になっていても、おそらく自分から進んで手には取らないだろうなというもの、まずインターネットで検索はしないだろうなというものも、色分けされた世界地図で次々と目に飛び込んでくるので、ページごとに違う驚きと新しい気づきを与えてくれる。

なんとなくめくってみたページを眺めているだけでも十分楽しいのだが、中には色を塗られた地域があまりにも小さく、ページを小一時間くまなく探して、やっと見つけられた! というものもあった。

本書の醍醐味であるビジュアルから受け取る最初のインパクトとわくわく感を、ぜひご自身の手でページをめくって体験してみて欲しい。

 

「地図や雑学が好き。あるいは、もっと世界のことを知りたい。そんなあなたはきっと、この本を好きになってくれるだろう。」と本書の「はじめに」にあるとおり、読者を存分に楽しませてくれる内容になっている。おすすめ!

<今月の私の一冊>

日本史と地理は同時に学べ!

【SBクリエイティブ】

宇野仙/著

 日本史と地理は一緒に考えると理解が深まる!

 本書では、日本史に登場する人物や出来事の「なぜ?」について、「地形・気候」「貿易・産業」「農業・工業」「人口・まちづくり」「宗教・文化・民族」を、地理にもとづくカテゴリーに分けて解説。

 九州説、畿内説で揺れる邪馬台国論争は、地理の視点でよみとくと稲作がカギになるようだ。九州、畿内、共に気候の面ではクリアしている条件面、もう一つの注目すべきポイントとは・・・?

 他にも、飛鳥時代に融合が進んだ仏教と神道の話、源平合戦で地形を活かした戦略を展開した源義経の話などを解説。見どころの多い内容となっている。

ミニコラム「私と本」

≪今月の担当≫ 奈良店 店長 松井典子

 読みたい本はいくらでもあるのに、本を読む時間が減っている。仕事が忙しいからとか、他にやることがあるからとか、本以外の娯楽が増えたとか、そういった要因も大いにある。あるのだけれど。最近、徹夜ができなくなった。これが一番の理由だ。数年前までは夜通し読んでシリーズ読破なんてことが簡単にできていたのに…。困ったことに、本を枕元に積むペースは徹夜ができていたころと変わっていない。いや、意識して少し控えなさいよということなのであるが、これがなかなか難しい。1日が30時間あればいいのに。そんな子どもみたいなことを考えながら、今夜も本を手に取り、そしてきっと寝落ちするのだ。

Chat&Chat

 まずお店に入って話題書・新刊を物色、次に新書・文庫、ビジネス書・・・と基本ずっとふらふらしているのですが、今日は新しい出会いがなかったな、と、店から出ようとしたタイミングに限って、ここにいるよ! と本に呼び止められることがよくあります。なぜ二周目のタイミングで? 不思議です。

◆外商部おすすめの児童書・奈良本のご紹介◆

啓林堂書店ホームページ・外商部ページ( https://books-keirindo.co.jp/gaisyoubu/ )にて、
更新中の「外商部おすすめの奈良本」「おすすめ児童書」をご紹介!

おすすめ児童書

わんぱくだんのおおかみもり

【ひさかたチャイルド】

ゆきのゆみこ、上野与志/作 末崎茂樹/絵

 寒い冬の日。わんぱくだんの三人は公園を歩いていると、「こちらおおかみもり」という看板を見つけます。

 面白そう、行ってみよう! するとあっと言う間に、雪の降る深い森の中へ。そして、おおかみに出会います。

 三人はおおかみもりに春がくるように「ハルヨビヒメ」という花を探しにいくことに。

 不思議な体験をする三人と一緒に春を見つけに行こう!

外商部おすすめの奈良本

飛鳥宮の儀礼と空間構成

【八木書店】

田島公・海野聡・鶴見泰寿/編

2月27日発売予定

 飛鳥時代の王宮「飛鳥宮」や周辺の空間構成に注目し、文献史学・考古学・建築史学の第一人者が集結し論究した、学際的研究の集大成!

 舒明天皇から持統天皇による藤原京遷都まで、天皇の居所であり政務・儀礼の場となった飛鳥宮とその周辺について、最新の発掘調査を踏まえ複眼的に検証! 

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