養老4年(720年)、日本最初の正史である『日本書紀』が編纂され、時の元明天皇に奉呈されました。それは今から遡ること1300年前のことでした。正史とは、国家の事業として編まれた公式の歴史書を指しています。全30巻からなるその内容は、日本の創生神話に始まり、初代神武天皇から第41代持統天皇までの事績が綴られています。そこには天皇の始まりの物語が記録されているのです。そこで巻頭では、2019年5月1日に神器と御璽・国璽を手に即位された令和の天皇陛下を最新写真で紹介するとともに、皇室の歴史に造詣の深い竹田恒泰氏のインタビューを掲載。今、日本書紀が持つ意味を探っていきます。また、8章に分かれた本編では、天孫降臨から神武天皇の東征に始まり、三種の神器、天皇陵、宮中祭祀、元号の制定、女性天皇の始まりなど、現在の皇室にも通じる『日本書紀』の記録を厳選し、写真や図解を使ってわかりやすく解説しました。また、後半では『日本書紀』に載せられた天皇・皇族の魅力的な歌や言葉を紹介しました。日本のルーツと原初天皇のことを知ることができる『日本書紀』。古代より連綿と受け継がれてきた皇統の歴史を紐解きます。