岩波新書 新赤版 1983 皇位継承者には成り得なかったにもかかわらず、藤原氏の奇計により即位した桓武天皇。長岡京、平安京への二度の遷都と、蝦夷との戦争を決断し、実弟・早良親王との骨肉の確執を乗り越えた多端な生涯を読み解く。血統に頼らず、政治的パフォーマンスに優れた「造作と軍事の天皇」の新たな実像と、日本古代史の転換点を描く。