集英社文庫 さ56-3 菅原道真が、大宰府に流されて五カ月。左遷に怒り泣き喚いていた道真も、身分をやつして博多津に出かけ、唐物の目利きをする愉しみを覚えた。ある日、京から唐物使の役人が来る。昨年朝廷に献上された品に不審な点があったため内偵中という。調べの間、道真は館に閉じ込めとなり…。大宰府を欺いた悪党を炙りだすため、大学者の才を惜しみなく発揮する左遷男の活躍!ユーモラスな歴史小説。