日本の古代王朝であるヤマト王権は倭国の首長を中心として、有力氏族たちが連合して成立した政治権力だった。有力氏族=古代豪族がそれぞれのルーツに応じて専門の職能を持ち、ある種の合議制で王権を支えていたのだ。それゆえ時のヤマト大王と縁戚関係を結ぶことによって、大王を凌駕するような絶大な権力を誇るに至った大豪族も現われた。彼らはどのようにして権力の座につき、歴史の中へと消えていったのか? 葛城氏、物部氏、大伴氏、蘇我氏、忌部氏、吉備氏、出雲氏、上毛野氏、秦氏、中臣氏――。その足跡が今に伝わる10大古代豪族の興亡、彼らの祀っていた神社や遺跡を再検証することで日本のルーツ、ヤマト王権の謎を解き明かす古代史ファン必読の一冊です。
宝島社新書