古代国家が支配を実施してゆくうえで、官人は不可欠な存在である。また古代の官職名が江戸時代にも残ってゆくことなど、律令制が日本の歴史に大きな影響を与えたことも事実である。そして、何より、官人は“人”である。歴史は人の営みの積み重ねであるから、官人の世界から目を背けることはできないだろう。